冷血部長のとろ甘な愛情
何も予定がないことが恨めしい。適当な予定を作って言えばいいのに咄嗟に浮かばなかった自分の頭が恨めしい。


「じゃあ、どこかで昼食べてから行こう。予定しておいて」

「どこかに予定って、どこか予約しておけということですか?」

「いや、場所は俺が考えとくから、スケジュールをあけておいてくれればいいから」


なるほど。文具フェアに行くという予定だけを入れておけばいいのね。

しかし、なぜか一緒にランチをすることにまでなるとは……憂鬱だ。当日熱でも出して休みたいな。そんなことになったら健康管理がなってないと怒られそうだけど。

自分のデスクに戻ってすぐスケジュールに入力した。


「会議は大丈夫でした?」

「うん、何事もなかったよ」

「あれ? 文具フェアに行くんですか?」

「うん、行ってくるわ」

「やっぱり何か会議で……」

「ううん、部長に行ってみないかと言われただけ」


私の方に体を寄せていた奈由ちゃんは今入力した予定に見て訊ねてきた。突然の予定は会議で何かあったからなのかと思われるけど、会議自体は何も問題はない。
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