冷血部長のとろ甘な愛情
もちろん部長にも聞こえているはずなのに、彼は険しい顔で、信じがたいことを言う。あまりにも受け入れがたいことだったので、私は「えっ?」と聞き返してしまった。


「だから……君をあいつに渡したくないからだよ」


それはどういう意味なのかと考えそうになるが、単純にその言葉だけを受け入れるとなると……私に恋愛感情をもっているように聞こえる。

自惚れるつもりはないけど、好きだから渡したくないと言っているように聞こえる。

まさか? いや、でも……本当に?

信じられない。


「からかっています?」

「そんなわけないだろ? これでも本気だし、必死なんだけど」


ぶっきらぼうに言ってから視線を私から後ろの壁へとずらす。らしくない行動とらしくない顔をしている。

だって、頬が赤くなっているなんて本当に彼らしくない。そんな姿を見たらこっちまで照れてしまいそうだ。


「あの、どうでもいいから、離れてくれませんか? 早く中に入りましょうよ」
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