冷血部長のとろ甘な愛情
制作者である女子学生が私の近くに来て、笑顔でお礼を言う。


「ありがとうございます。この形を作るのに苦労したのですが、自分ではとても満足出来るものとなりました」

「丁寧に作られているし、本当にかわいいね。お店で売られていたら買ってしまいそうになるくらい」

「そんな! そんなふうに言ってもらえて嬉しい。ありがとうございます!」


女子学生のきらきら輝く瞳がとても印象的でこれからもがんばって欲しいと願う。

開発課にいたら間違いなく活躍しそうだ。私は興味があったらぜひうちの会社の説明会にでも来てみないかと彼女に名刺を渡した。

人事部ではない私には採用を決める権限はもちろんないし、力にはなってもあげられないが、人生の選択肢の候補として入れてもらえたらいいなという思いを込めて渡した。


私が足を止めて彼女と話しているのをチラリと見た部長は先へと進んでいた。興味の示すものは違うようで、部長は別の学生が作ったクリップファイルを手にしていた。
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