冷血部長のとろ甘な愛情
会いたいと願うとか運命だとかおかしなことばかり言っている。昨日もそうだったけど、変な人。

しかし、印象的なこととはなんだったんだろう。肝心なハンカチのことが解決していないとスッキリしない。


「とりあえず上に行こうか。急がないと昼を食べ損ねる。話の続きはそこでしよう。で、これは君のだから」

「あ、どうも……」


紙袋に戻したハンカチを紙袋ごと返された。それを自分のデスクに置いてから先に出ていく部長を追う。


昼休みに入ってから30分近く経っていたから、社内食堂で並ぶ人の列はほとんどない状態だった。料理はまだあったが、デザートが少なくなっていて、選べるのがたったの二種類しかなかった。

タルトが食べたなかったけど、残念。イチゴのババロアをトレイにのせる。部長はもう一つのスイーツであるプリンをのせていた。

席も空いているところが少なく、壁際の奥まで歩いていく。空はどんより曇っていても窓際席の方が人気があるらしく、窓際はどこも空いていない。
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