俺様社長と強引で甘々な結婚
『で、でもさすがにあの態度は、先方に失礼です。取引が中止されてもおかしくないんですよ。謝罪もしないなんて有り得ないです!』


『悪かったって言っただろ。向こうだって、そんなに気にしてなかったし』


『社長はこの会社の代表なんですよ。もっと誠意を持って謝るとかできないんですか?いつまでも俺様じゃ、誰もついてきてくれませんよ?』


しまった。言いすぎた。

毎日、掛かってくる叔母さんからの電話、近づいてくるお見合いの日、そして、社長からは何もない。

そんな日々にイライラしていて、仕事中も仲良しの二人ですら寄せ付けないくらい、私はピリピリとしていたと思う。

そんなときの極めつけの今日の社長の態度、とうとうイライラが爆発してしまった。


『す、すみません!』


『・・・俺だって本当に大切なときには、頭を下げる。謝罪だって、謝礼だって。それをお前に見せる必要はない』





その日からお互いに、本当に必要なこと以外言葉を交わさなくなった。

とりあえず、言われたように辞表は出してはいないものの、叔母さんには嘘をついている。
それはお見合いの話をしたときに、社長から叔母さんの話にはとりあえず合わせておけと言われたから。

でも、これだけ険悪な関係になってしまったわけだし、きっと明日も社長は来てくれるはずがない。

辞表は、本当に必要かもしれないな。
胃が痛いし、なかなか寝付けないまま、とうとうお見合いの朝を迎えてしまった。
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