EGOIST
地下街の居住地区の端、古びた廃墟を歩いていた時、ふとエレンが足を止めた。
それを見てダンテが足を止める。
数舜遅れて発砲音がして弾丸が複数飛んできた。
視線を弾丸が飛んできた方に向ける、細い路地の向こう、男がマシンガンやオートマチック式の銃を構えているのが見えた。
彼らは2人にはまったく目もくれてはおらず、どうやら先ほどのは流れ弾だったようだ。
「どっかの小規模組織の小競り合いか?」
「そのようですね。大きな被害は出ないでしょうし、もし範囲が広がるようなら御三家が対応するでしょう」
「どうにかしろって言われても今の装備じゃ無理ですわ」
エレンの言葉に、ダンテは肩を竦めた。
「しかし、相変わらず冴えてるな、お前の予測能力。もう数歩前に出てたら流れ弾に当たってたところだ」
「お役に立てたようで何よりです。貴方に必要以上の怪我をさせるわけにはいきませんからね」
「予測能力」とは、読んで字のごとく、未来を予測する能力の事だ。
とはいえ、超能力のようなものではない。
五感から得た大量の情報を個々の物としてではなく1つの物として集約、計算を行い、過去の経験などから来る知識から算出結果をもとに未来を予測する、というもので、そのどれもが人として大抵の物なら持ち得る能力しか使っていない。
ただ、フェアファクスにはこの能力が異様に高い人間が時々生まれ、それが当主としての絶対条件であり、エレンもそれを持って生まれたのだ。
それを見てダンテが足を止める。
数舜遅れて発砲音がして弾丸が複数飛んできた。
視線を弾丸が飛んできた方に向ける、細い路地の向こう、男がマシンガンやオートマチック式の銃を構えているのが見えた。
彼らは2人にはまったく目もくれてはおらず、どうやら先ほどのは流れ弾だったようだ。
「どっかの小規模組織の小競り合いか?」
「そのようですね。大きな被害は出ないでしょうし、もし範囲が広がるようなら御三家が対応するでしょう」
「どうにかしろって言われても今の装備じゃ無理ですわ」
エレンの言葉に、ダンテは肩を竦めた。
「しかし、相変わらず冴えてるな、お前の予測能力。もう数歩前に出てたら流れ弾に当たってたところだ」
「お役に立てたようで何よりです。貴方に必要以上の怪我をさせるわけにはいきませんからね」
「予測能力」とは、読んで字のごとく、未来を予測する能力の事だ。
とはいえ、超能力のようなものではない。
五感から得た大量の情報を個々の物としてではなく1つの物として集約、計算を行い、過去の経験などから来る知識から算出結果をもとに未来を予測する、というもので、そのどれもが人として大抵の物なら持ち得る能力しか使っていない。
ただ、フェアファクスにはこの能力が異様に高い人間が時々生まれ、それが当主としての絶対条件であり、エレンもそれを持って生まれたのだ。