EGOIST
一見すれば便利な能力ではあるが、あくまで予測であり、外界から得る情報が不十分だったり、知識が足りなかった場合、その予測は簡単に外れる。
また、交通事故などの突発的なものには弱い。
そのため、ちょっとした補助程度にしか使えない、とエレンが語ったのはいったいいつの事だったか。

「この道は行かない方がいいですね。こっちにしましょう」

そう言い、エレンは別の道に入る。
ダンテはその後ろを歩く。

少し行くと銃声は聞こえなくなり、静かになった。
だが、それもそう長くは続かず、先ほどとは違う音が近づいてくる。

細い通りを抜けた先は酒場やカジノが立ち並ぶ通りだ。
露出度の高い服を着て客を誘う女や昼間だというのにすでに泥酔している男、ギャンブルに負けて泣くセレブもいれば、逆に買って上機嫌なギャンブラーもいる。
そんな通りでは、ブラウスにネイビーを基調としたピンストライプのコルセットスカート姿のエレンは浮く。
それ以前に、未成年がここにいる時点で浮く。
が、当の本人は全く気にしていない。

エレンが向かった先はとあるカジノだ。
カジノの前には黒服の強面の男が2人。
エレンが近づくとドアの前に立って入れまいとしたが、エレンが1枚のカードを見せると、ドアを開けた。
エレンは軽く頭を下げ、中に入る。
ダンテはその後に続いた。

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