EGOIST
「エレンも子供達に人気よね」
「まぁ、あいつは老若男女問わず誰にでも好かれるからなぁ」

イアンの言葉に、アンジェリカは確かにそうだな、と頷いた。

それからしばらく3人は子供達と遊ぶ3人を眺めていたが、ふとアンジェリカが口を開く。

「エレンとギルバートさんて、凄く仲良くない?」

もしかして、というアンジェリカの言葉に、イアンとダンテは顔を見合わせ、それから同時に顔の前で手を振った。

「「ないないない」」

そんな2人の反応に、アンジェリカは驚く。

「え、でも………」
「ないない。あの2人、姉弟だから有り得ない」
「姉弟?!」

イアンの言葉に、アンジェリカは声を上げた。

「今は姓が違うけど、旧姓はフェアファクス。変わったのはハーヴェイ家の娘さんと婚約してるから」
「ちなみに、エレンの5歳下」
「嘘?!」

言われてみれば、ギルバートとエレンは似ている気がするが、どう見てもギルバートのほうがエレンより年上にしか見えない。

「ま、色々あったんだ」

ここからは秘密だ、というように、イアンが口元に人差し指を当てた。

「何か騒がしいですね」

ギルバートが何やら騒いでいる3人の方へ視線を向けた。
子供達はコンスタンスのおやつの呼びかけに走っていった。

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