EGOIST
その時、子供達の呼ぶ声が聞こえた。
それを受けて3人は子供達のところへと向かう。
その途中、アーロンがエレンの手にそっと何かを握らせた。

エレンは視線をちらりとアーロンのほうに向けたが、特にそれ以上の大きなリアクションはしない。
そして、手に握らされたものを尻尾ジャケットのポケットに入れた。

「ありがとうございます」
「気にするな。持ちつ持たれつ、だろ」
「そうですね」

ボソボソと、小声で2人は話す。
声は聞こえるも内容までは聞き取れなかったのか、ギルバートが首を傾げた。
それに対し、2人は何でもない、と首を振った。




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