EGOIST
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「お前らってさ、相変わらず中途半端だよなぁ」
「なんだ、唐突に」

珍しく、仕事もないのにイアンとダンテが一緒にファーストフード店で食事をしている。
別に何か用があるわけでもなく、たまたま店先であっただけなのだが。

イアンの言う「お前ら」というのが誰をさしているかなど、聞かずとも見当がつく。

「いやぁ、見てるこっちが落ち着かないっていうか。とりあえず言っときたいなと」

つまるところ、大した理由はないらしい。
「中途半端だ」というのは随分前から言われていることだが。

「アンタさ、エレンのこと好きだろ」
「は?」

イアンの言葉に、ダンテは声を上げた。

「なんでそうなるんだ。俺は別のそんなこと「じゃぁ、なんでエレンとの関係がまだ切れてない?アンタ、必要以上に人と関わるの好きじゃないだろう」

ダンテの言葉を遮るようにイアンが言葉を重ねる。

イアンの指摘通り、ダンテは他人と必要以上に関わる事があまり好きではない。
友人がいないわけではないが、必要以上に一緒に行動することはない。
人づきあいが苦手というわけでもないが、後腐れのないあっさりとした人間関係のほうがいいと思っている。

見目のよさゆえに女性から声をかけられたこともあるし、それなりの経験もあるが、恋人と言った関係になることはまずない。
いってセックスフレンドまでで、そんな関係もそう長くは続かず気付けば自然消滅している、という具合。

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