EGOIST
「ほら、教えてくれよ。俺はどうすればいい?」

そうして先ほどと同じ問いを繰り返す。
それにエレンはふと笑い、口を開いた。

「彼らに現実を見せつけてあげてください。出し惜しみは不要です。ただし、彼らを殺すのはなしです」
「こいつら以外は?」
「貴方に一任します」
「りょーかい」

ダンテのいつもの軽い調子の返事に、エレンは薄く笑みを浮かべた。

「ここに来たならば、もう私はと目はしません。どうか、貴方が貴方の正しいと思う行動を」

その言葉に、ダンテは口角を上げた。
まるで言われるまでもない、というように。

「さて、話は終わったかな?では我々は下がらせてもらおう」

そう言い、フィランダーはエレンを引っ張って出て行った。

「さて、さっさと始めますかね」

ダンテはニヤリと笑った。




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