EGOIST
先程使った煙幕では効き目が薄かったのかと思い、スタンドグレネードを使用することで一時的に完全に視覚と聴覚を奪うことにした。
実際にそれは成功している。
だが2人は攻撃してくる。
エレンのような予測能力が備わっていたとて、視覚と聴覚を奪ってしまえばその能力は意味をなさないはずだ。
直感で動いているというのはどう見ても当てはまらない。
(どっか別のところに目でもあるのかよ)
などと思いながらダンテはふと金髪の少女のほうへ視線を向けた。
すると、少女は何事もなかったかのように立っている。
ダンテは眉間に皺を寄せた。
何故彼女は平然とあそこに立っていられる。
いや、彼女だけがスタンドグレネードがその効果を発揮する寸前に目を閉じ、耳を塞いでいたなら平然とはしていられるのだろうが。
しかし、彼女はなぜあそこにいるのだろうか。
戦うそぶりは見せず、ただ立っているだけ。
声をかけるでもなく、何かを動かしているわけでもない。
しかしフィランダーが何もできない人間をこの場に残すようにも思えない。
と、その時だった。
ダンテの視界に何かが入る。
それは壁に取り付けられた監視カメラ。
「…………あ」
実際にそれは成功している。
だが2人は攻撃してくる。
エレンのような予測能力が備わっていたとて、視覚と聴覚を奪ってしまえばその能力は意味をなさないはずだ。
直感で動いているというのはどう見ても当てはまらない。
(どっか別のところに目でもあるのかよ)
などと思いながらダンテはふと金髪の少女のほうへ視線を向けた。
すると、少女は何事もなかったかのように立っている。
ダンテは眉間に皺を寄せた。
何故彼女は平然とあそこに立っていられる。
いや、彼女だけがスタンドグレネードがその効果を発揮する寸前に目を閉じ、耳を塞いでいたなら平然とはしていられるのだろうが。
しかし、彼女はなぜあそこにいるのだろうか。
戦うそぶりは見せず、ただ立っているだけ。
声をかけるでもなく、何かを動かしているわけでもない。
しかしフィランダーが何もできない人間をこの場に残すようにも思えない。
と、その時だった。
ダンテの視界に何かが入る。
それは壁に取り付けられた監視カメラ。
「…………あ」