EGOIST
綺麗に手入れされた草花が太陽の光を浴びるガラス張りの温室。
そこに置かれたテーブルで、エレン、アーロン、アーサーが紅茶を飲んでいる。

「今回はご苦労だったね、2人とも」

アーサーが2人にねぎらいの言葉をかけ、それに2人は軽く頭を下げた。

フィランダーの一件から1週間がたつ。
2人はこの1週間、あの事件の処理に追われていた。
フィランダーが大量にため込んでいた資料や実験結果の調査とその情報の処理、彼とつながっていた人間に対する取り調べと処断などなど、やらねばならないことは多かった。
おまけにエレンは学校、アーロンは通常の軍人としての任務も通常通り行わなければならないので、実のところ、事件が終わった後の方が忙しい。
毎度のことであるので、2人はもう随分と慣れた物であるが。

データはすべてコピーを取った後削除。
研究施設は解体した。
フィランダーは翌日には処刑された。
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