EGOIST
イアンがわざとらしく溜息をついた。
「俺はNPC以上の事をする気はねぇよ」
ダンテは吐き捨てるように言った。
「なぁ、なんでそこまで頑ななんだ」
「なんでってそりゃぁ、後腐れない関係がいいし、今の生活を捨てるつもりがないから「違うだろ」
ダンテの言葉を、イアンが遮った。
「そういう考えが全くないわけじゃない。だが、アンタにとっちゃ、そんなのは些細なことのはずだ。そうでなけりゃ、エレンとの関係なんてとうの昔に終わってる」
イアンは、珍しく真剣な表情だった。
その声音もいつもの軽さはない。
ダンテに向けられた目は、彼を見ているようで見てはいない。
見ているのは、あくまでその内側だ。
「アンタの根底にあるモノまで探り当てようだなんて思っちゃいねぇよ。探り当てたって、俺には理解出来やしねぇし」
そう言い、イアンは肩を竦めた。
「アンタのその頑なさは自分のためのもんだ。自己愛、大いに結構。人間誰しも自分が可愛いもんだ」
けど、とイアンが続ける。
「その結果、後悔してちゃ意味ないわな」
「後悔してねぇよ」
「今はな。けど絶対後で後悔するぞ、アンタ」
ダンテの言葉にイアンはそう言い、残り少ない飲み物を一気に飲み干す。
コップに残った氷がカラン、と音を立てた。
「俺はNPC以上の事をする気はねぇよ」
ダンテは吐き捨てるように言った。
「なぁ、なんでそこまで頑ななんだ」
「なんでってそりゃぁ、後腐れない関係がいいし、今の生活を捨てるつもりがないから「違うだろ」
ダンテの言葉を、イアンが遮った。
「そういう考えが全くないわけじゃない。だが、アンタにとっちゃ、そんなのは些細なことのはずだ。そうでなけりゃ、エレンとの関係なんてとうの昔に終わってる」
イアンは、珍しく真剣な表情だった。
その声音もいつもの軽さはない。
ダンテに向けられた目は、彼を見ているようで見てはいない。
見ているのは、あくまでその内側だ。
「アンタの根底にあるモノまで探り当てようだなんて思っちゃいねぇよ。探り当てたって、俺には理解出来やしねぇし」
そう言い、イアンは肩を竦めた。
「アンタのその頑なさは自分のためのもんだ。自己愛、大いに結構。人間誰しも自分が可愛いもんだ」
けど、とイアンが続ける。
「その結果、後悔してちゃ意味ないわな」
「後悔してねぇよ」
「今はな。けど絶対後で後悔するぞ、アンタ」
ダンテの言葉にイアンはそう言い、残り少ない飲み物を一気に飲み干す。
コップに残った氷がカラン、と音を立てた。