EGOIST
スマラクトローゼはこの世界のどこかにある人口3000万人の島国である。

かつてこの国が国として成立していない頃は、どこからかやってきた貧困層や犯罪組織など、行き場のない者達の巣窟で、宗教、言語、人種など様々なものがごった返していた。
島を国として成立させようと考えた一部の者たちによって法律が作られたが、長らくの間文化と法律が鼬ごっこを繰り返し、飽和しかかっていた。
後に初代国王と呼ばれる男が統治することにより、ようやく国としての形を成した。

本土と2つの小さな島からなり、家屋が積み上げられ、押し込められたようなその姿は要塞を思わせる。
街は大きく分けると古い建物が立ち並ぶ旧市街と、真新しい近代的な建物が並ぶ新市街の2つからなる。
大通りの真下には地下鉄が走り、国民の大切な移動手段となっている。

大通りを一歩外れると蜘蛛の巣状に細い道が枝分かれしており、土地勘がなければ、たとえ地図を持っていたとしても歩き回るのは難しい。
そういった道は車で通ることができないこともしばしばで、そのため、車よりも自転車やバイクが重宝されている。

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