EGOIST
いったい誰だろう、とアンジェリカは首をかしげる。
イアンは「出た」と言いたげな表情をしているが、男のほうを見ているためアンジェリカからでは見えない。
「僕はアーサー・パーシヴァル。君の話はエレンとヒューイから聞いているよ。囚われていた子供を2人助け出したと。その勇気に是非、感謝の言葉を伝えたくてね」
そう言い、アーサーと名乗った男は満面の笑みを浮かべた。
対するアンジェリカは開いた口が塞がらない。
そんな状態のアンジェリカに今度はアーサーが首を傾げた。
「どうしたんだい?ボクは何かおかしなことをしたかな」
「アンタがここにいること自体おかしいんだよ、王サマ」
呆れを隠しもせず、イアンが言った。
アーサー・パーシヴァルとは、今代のスマラクトローゼ国王である。
その姿はあまり公に出ることはないのだが、名前を知らない国民はいない。
そんな人間が目の前に突然現れれば、大抵の人間ならば驚くだろう。
「やぁ、イアン。君も元気そうで何よりだ」
「そりゃどうも。で、アンタどうやってここに来た」
「どうやってって、徒歩?」
「わぁ………この部下泣かせ。まーた執事の胃に穴開けるつもりかよ」
「大丈夫。彼の胃は鋼製だから」
イアンは「出た」と言いたげな表情をしているが、男のほうを見ているためアンジェリカからでは見えない。
「僕はアーサー・パーシヴァル。君の話はエレンとヒューイから聞いているよ。囚われていた子供を2人助け出したと。その勇気に是非、感謝の言葉を伝えたくてね」
そう言い、アーサーと名乗った男は満面の笑みを浮かべた。
対するアンジェリカは開いた口が塞がらない。
そんな状態のアンジェリカに今度はアーサーが首を傾げた。
「どうしたんだい?ボクは何かおかしなことをしたかな」
「アンタがここにいること自体おかしいんだよ、王サマ」
呆れを隠しもせず、イアンが言った。
アーサー・パーシヴァルとは、今代のスマラクトローゼ国王である。
その姿はあまり公に出ることはないのだが、名前を知らない国民はいない。
そんな人間が目の前に突然現れれば、大抵の人間ならば驚くだろう。
「やぁ、イアン。君も元気そうで何よりだ」
「そりゃどうも。で、アンタどうやってここに来た」
「どうやってって、徒歩?」
「わぁ………この部下泣かせ。まーた執事の胃に穴開けるつもりかよ」
「大丈夫。彼の胃は鋼製だから」