EGOIST
「何故って顔してますけどね、俺、一言もオタクらを殺すとは言ってねぇですよ」
と呆れか声。
では今までのはいったい何だったというのか。
「ちょいとした時間稼ぎと警告。これ以上あのお嬢さんの周りをウロチョロしたらその首、体とさよならすることになるかもしれませんよ。ま、あくまで「かも」の話ですがね」
そう言い、男はカラリ、と笑う。
「ま、そうでなくてもこれ以上ウロチョロしたらつけられてた本人が裁判起こすかもしれないですし?そうなりゃ生きててもオタクらの居場所はなくなるわけですがね?」
「え、あの子も、気づいて………」
「だーから最初に言ったでしょ。バレバレって」
本当に馬鹿ですねと男は言外に言う。
これはまずい。
本当にまずい。
理由はどうあれ自分達は1人の女の子を付け回す不審者であり、裁判沙汰となれば勝ち目はない。
そうなれば会社に居られないどころか記者としても終わりである。
「ま、そういうことなんで、自分の身が可愛ければ今後はうろつかないように。記者だってんなら、もっと報じるべき物を追いかけてもらいたいもんです」
そう言い残し、男は消えてしまった。
結局男の顔を一度も見る事はなく、誰かもわからなかったが。
ただ、自分達の命がまだここにある、ということを、今は素直に喜んでおくことにした。
と呆れか声。
では今までのはいったい何だったというのか。
「ちょいとした時間稼ぎと警告。これ以上あのお嬢さんの周りをウロチョロしたらその首、体とさよならすることになるかもしれませんよ。ま、あくまで「かも」の話ですがね」
そう言い、男はカラリ、と笑う。
「ま、そうでなくてもこれ以上ウロチョロしたらつけられてた本人が裁判起こすかもしれないですし?そうなりゃ生きててもオタクらの居場所はなくなるわけですがね?」
「え、あの子も、気づいて………」
「だーから最初に言ったでしょ。バレバレって」
本当に馬鹿ですねと男は言外に言う。
これはまずい。
本当にまずい。
理由はどうあれ自分達は1人の女の子を付け回す不審者であり、裁判沙汰となれば勝ち目はない。
そうなれば会社に居られないどころか記者としても終わりである。
「ま、そういうことなんで、自分の身が可愛ければ今後はうろつかないように。記者だってんなら、もっと報じるべき物を追いかけてもらいたいもんです」
そう言い残し、男は消えてしまった。
結局男の顔を一度も見る事はなく、誰かもわからなかったが。
ただ、自分達の命がまだここにある、ということを、今は素直に喜んでおくことにした。