EGOIST
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「それじゃぁ、1週間後に」

そう言い、若い男が2人組の男女と別れた。
あの2人は1週間前、男が匿名でメールを送った相手とその連れ。
男の手には2人から受け取ったとある人物のデータの入ったメモリ。

男は2人と別れた後、男は地下街に降り、賑やかな通りにある一軒のバーに入った。
男が入り、バーテンダーに話しかけると個室に通された。

個室の中には1人の男。
濃いグレーのスーツを着たその男に勧められ、男は酒を注文する。
そして、スーツの男に、先ほど2人組から受け取ったデータの入ったメモリを渡した。
それを受け取ったスーツの男は、代わりに茶封筒を男に渡す。
男は中身を確認すると、満足そうに笑い、それを鞄にしまった。

「ご苦労だったな」
「いえいえ、大したことありませんよ」

スーツの男に、若い男はケラリ、と笑った。

「しかし、この子供っていったい何なんです？ただの女の子っぽいですけど」

若い男がスマートフォンの画面を見せつつ、スーツの男に尋ねた。
その画面に表示された画像に写っているのはあの2人に調査を依頼している少女、エレン・フェアファクスだ。

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