危険なアイツと同居生活【番外編】
「ちょっと。
ハルのせいだからね」
芽衣はハルを睨んでいて、
「蒼ってマジで酒弱いんだな」
ハルはへらへら笑っていた。
「この馬鹿、どうする?」
ケンが足で蒼を小突くが、
「だめぇ。そこはだめぇ」
蒼は変な声を上げるばかりだった。
結局、桜を堪能することなんて出来ず、蒼の世話をして終わることになった花見。
蒼は歩ける状態でもなく、ハルとケンが持ち上げて建築学科の建物へと運んだ。
そして始終、蒼は
「俺、エンジョイしてるよぉ~!」
なんてお花畑なことを言っていた。
そんな蒼はすごく迷惑だけど、幸せなんだなと思った。
やっと大学生らしいことが出来るようになった蒼。
それを蒼が幸せだと感じるなら、あたしも幸せだ。