「 好 き だ よ 」

私の腕を天へと掲げ、あろうことかデタラメ情報を流しやがる田端。


ギャラリーの盛り上がりようは何故かさらにヒートアップ。



「ちょ、なに勝手なこと言ってんの!」

「は? 事実言っただけだろ」

「好きな人いんの田端だけじゃん」

「え、さっきの男は? 理系のウタくん、だっけ」



……はあ? 話してただけでなんでそうなるの。


けどまあ、私と田端の変な噂が広がる事態は一旦まぬがれたのでヨシとして、とりあえず恥は捨てて一心不乱にグラウンドを駆け巡る。




そんなこんなで、私たちは6ブロック中見事3位でゴールすることが出来た。


田端はなにやら不服そうだったけど、 知らない!




「お題見せてくださーい」


ポケットに突っ込んでたしわくちゃになったお題を審判へと預けると、横から覗き込んできた田端が、「どんなお題やねん」て鼻で笑った。



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