××したいくらい、好き。
「……ん?」
先生が、席順表を見て実際の教室の席を見て…と、何度かそれをくりかえしている。
表と席順が合っていないことに早速気づいたようだ。
みんなの視線が痛い。
面白がってくすくす笑う人もいれば、かいとくんが勝手にやりましたーというような視線を浴びせてくる人もいる。
もちろんそれらはすべてかいとくんに向けられた視線だ。
けど、その視線範囲内に余裕で入ってしまっていることは確かである。
「暁 海音はどこだ?」
「はーい」
そんな先生に対し、悪気も何も感じていないような軽い返事が教室に響く。
「お前、席間違えてるぞ?」
先生は半笑いで現在ショウマ君が座っている、元々はかいとくんの席だった場所を指さす。
しかし等の海音君は。
「間違ってないよ」
「は?」
にへら~っとした笑みを私に向けてくるかいとくん。
まずい。
嫌な予感しかしない。