ヘタレなオレの君への想い。

保健室に行くと先生は居なかった。

セトが冷蔵庫から保冷剤を取り出してタオルを巻き、オレの頬に当ててくれた。


「気持ち良い~。」


思わず体の力が抜ける。

セトはタオルを手放し、オレに渡してくれた。


「…アレで、シュンは良かったの?」

「良かったんだよ。」


オレはセトの言葉に即答した。




「それなら、良いよ。でも、正直チサちゃんは後悔するんじゃない?」

「え?」

セトの言ってる意味がよく分からない。



「チサちゃんはいつか、シュンが良かったって後悔するよ。」


二ヒッと意地悪そうに笑うセト。

多分、オレの事慰める為に言ってくれてるんだと思う。


「…ありがと。」

友達に恵まれてるなぁオレ。


「まぁ、ヘタレなシュンのままじゃダメだろうけど。」

ハハッて笑ってるセト。

一言余計だよ…。
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