はやく気づけ、バカ。



(......、私、幽霊に憑かれてるとかじゃないよね?)

「...どうしたんですか?」

黙りこくっている私を不思議に思ったのか唐突に尋ねられた。
そして私はそれにごくっ...と息をのんで心を決めた。


「...、真島さんって...。」

「はい?」

「...霊感、あったりしますか...!?」

「...は?」

随分間抜けな声が聞こえた。
いや、間抜けって失礼だけども。あの真島さんに間抜けとはとてもとても失礼だけど。

(...すごい声がした。)
間抜け以外には形容しようのないものだった。

そう思ったのと同時に「あっ、じゃなくてどうしたんですか?」と真島さんが言いなおした。




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