【仮面の騎士王】
「あ、あの、レイフ様」
驚いてレイフに声をかけると、俯いて垂れた前髪の隙間から、魅惑的な紫の瞳が自分を見つめた。ケイトリンは踊りだした心臓を落ち着かせようと試みるがうまくいかない。ただ、この音がレイフに聞こえないようにと祈るばかりだ。
無言のまま見つめられることが苦しくて、ケイトリンは視線を逸らした。しかし、指先からレイフの熱い唇の熱が伝わってきて、余計に恥ずかしくなった。
「血は止まったな」
時が止まってしまったのではないかとケイトリンが思い始めた頃、レイフは唇を離した。
「あとで、マノンに消毒してもらえ」
「は、はい。ありがとうございました」
ケイトリンは、最初と同じように両手を背中に回して指を隠した。
「ダマスクは棘が多いからな。次からは気を付けるといい」
レイフは、ケイトリンに背中を向けて歩き始めた。
「これ、ダマスクローズなのですか?」
「ああ、そうだ」
ケイトリンはレイフの後ろについて歩きながら、一瞬薔薇の方を振り返って立ち止まった。
「でも、私の家にあるものと花弁が少し違うような。それに、枝振りもなんだか蔓のよう。匂いは、確かに同じように甘い香りがしますが、少し柔らかいというか」
驚いてレイフに声をかけると、俯いて垂れた前髪の隙間から、魅惑的な紫の瞳が自分を見つめた。ケイトリンは踊りだした心臓を落ち着かせようと試みるがうまくいかない。ただ、この音がレイフに聞こえないようにと祈るばかりだ。
無言のまま見つめられることが苦しくて、ケイトリンは視線を逸らした。しかし、指先からレイフの熱い唇の熱が伝わってきて、余計に恥ずかしくなった。
「血は止まったな」
時が止まってしまったのではないかとケイトリンが思い始めた頃、レイフは唇を離した。
「あとで、マノンに消毒してもらえ」
「は、はい。ありがとうございました」
ケイトリンは、最初と同じように両手を背中に回して指を隠した。
「ダマスクは棘が多いからな。次からは気を付けるといい」
レイフは、ケイトリンに背中を向けて歩き始めた。
「これ、ダマスクローズなのですか?」
「ああ、そうだ」
ケイトリンはレイフの後ろについて歩きながら、一瞬薔薇の方を振り返って立ち止まった。
「でも、私の家にあるものと花弁が少し違うような。それに、枝振りもなんだか蔓のよう。匂いは、確かに同じように甘い香りがしますが、少し柔らかいというか」