【仮面の騎士王】
二人の間を風が通り抜ける。遠くからかすかに音楽が流れ始めた。
「どうやら、まだ舞踏会は終わっていないようだな。戻らなくていいのか? 戻りたいなら案内するが、どうする?」
レイフはケイトリンの表情から、抜け出したことを察しているようだった。
「すみません。私、踊りは苦手のようです。人ごみもなんだか酔ってしまうみたいで」
「苦手には思えなかったがな。緊張していたせいじゃないのか? もう一度踊ってみればわかる」
俯いたケイトリンに、レイフが手をのばした。微笑んだ彼の顔を見て、ケイトリンは誘われるまま手を置いた。
「音楽が小さくてあまり聞こえませんね」
「音楽に合わせて踊る必要などないさ。二人で一緒に踊ることが楽しいんだ」
ケイトリンの手を取ると、レイフは彼女の体ごと自分の傍に引き寄せる。反対の手をケイトリンの細い腰に回すと、お互いの胸が合わさるほどに近づいた。
ケイトリンは近すぎる距離にさっと頬を染めたが、レイフにリードされて踊りながら徐々に笑顔を見せ始めた。
(どうしてかしら。とても楽しい)
足元はふかふかの絨毯ではなくただの土塊で、天井には豪華なシャンデリアもなく、ただ月が輝いているだけだ。
気付けば自分がくるくると回りながら満面の笑みで踊っている。そのことがケイトリンには不思議で仕方なかった。
「どうやら、まだ舞踏会は終わっていないようだな。戻らなくていいのか? 戻りたいなら案内するが、どうする?」
レイフはケイトリンの表情から、抜け出したことを察しているようだった。
「すみません。私、踊りは苦手のようです。人ごみもなんだか酔ってしまうみたいで」
「苦手には思えなかったがな。緊張していたせいじゃないのか? もう一度踊ってみればわかる」
俯いたケイトリンに、レイフが手をのばした。微笑んだ彼の顔を見て、ケイトリンは誘われるまま手を置いた。
「音楽が小さくてあまり聞こえませんね」
「音楽に合わせて踊る必要などないさ。二人で一緒に踊ることが楽しいんだ」
ケイトリンの手を取ると、レイフは彼女の体ごと自分の傍に引き寄せる。反対の手をケイトリンの細い腰に回すと、お互いの胸が合わさるほどに近づいた。
ケイトリンは近すぎる距離にさっと頬を染めたが、レイフにリードされて踊りながら徐々に笑顔を見せ始めた。
(どうしてかしら。とても楽しい)
足元はふかふかの絨毯ではなくただの土塊で、天井には豪華なシャンデリアもなく、ただ月が輝いているだけだ。
気付けば自分がくるくると回りながら満面の笑みで踊っている。そのことがケイトリンには不思議で仕方なかった。