MAYBE TOMORROW
店を出るとちょっと寒くなっていた。

「気をつけろよ」

「うん」

オニイチャンにそういわれた。お兄ちゃんは何も言わない。
「またね!」くらいはないの?

さびしいけど仕方ない。
今度はいつ逢えるのだろうか?なにかを話さねばと思うけど何も浮かばない。
何を言えばいいのかがわからない。

「おやすみなさい」

それしか出てこなかった。それしか言えなかった、お兄ちゃんに。
ただただ悲しかったのだ。

わたしは家のほうに向かって歩き出すしかなかった。お兄ちゃんは
「気をつけてね」と言ってくれた。

優しそうな瞳でわたしを包み込むように。
< 69 / 412 >

この作品をシェア

pagetop