S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
椿と同じくらいきゃーきゃー騒がれてるし、お嬢様方はあの容姿に惚れ惚れしてる。
だが当の本人は哀愁漂う雰囲気を纏っている。
「なぜこんなにも姫達が僕を求めているのに、僕の心に生まれたこの虚無は消えてはくれないのだろう」
ポエムか………。
蒼ノ月様って変わった人だな……。
私が食べ終わったお弁当箱を包んで立ち上がったとほぼ同時、
「フレンチを食したところで僕が求めているものは得られない。下げてくれ」
「かしこまりました」
え……?
その高級フレンチみたいな料理を、ひと口も手をつけずに下げるの!?