S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
素直にもったいない……。
じゃなくて、それを作ったシェフが悲しそうに見てるんですけど……。
気にも留めずに執事っぽい人が返却口へと向かっていく。
「ちょ、ちょっと待った……!」
私は弁当箱を手に持ったまま無意識に叫んでいた。
「ん。なんだ、キミは?」
蒼ノ月様がその哀愁漂うお顔を上げられた。
し、しまったぁ……。
「出たわね。身の程知らずの豆腐屋の椿様の幼なじみを演じている庶民!なんたる無礼なの!」
その呼び名をもう少々短くして頂くことは可能ですか?
ああ……。
またしてもやってしまったではないか。
「星ノ宮の幼なじみというのは本当か?」
それを聞いた蒼ノ月様が、ガクガク震える私の前へとやってきた。