S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
「榎並……天に召されそうだけど大丈夫か?」
「あ。もしかして、怖がらせた?」
「だろーな。俺でも逃げ出すわ」
そんなふたりのやり取りが聞こえる。
「火神さんのことは怖くないよ!?ただ、ノブさんみたいな人達に囲まれたら華道どころじゃないっていうか……っ」
緊張が半端ないだろう。
私は慌てて身振り手振りで正直に伝える。
「こんなツラで申し訳ない」
「ヒェッ!?あの、すみません!私また失礼なことを!」
「あははっ。ノブは顔だけで凶器だからね」
そんな会話を繰り広げていると、
「閻魔(えんま)の王がいるところに姫君を招待するとは。火神くんもレディの誘い方というところから学び直さないといけないね?」
呼んでもないのにまたもや王様が降臨なされた……。
「ことある事に登場しないでよ!てか、わたしも明里と同じくレディなんだけど」
「華道ならば、改めて僕が手取り足取り教えよう」
「……わたしの話聞いてんのか」
火神さんを完全スルーしている蒼ノ月様は教室に入ってくるなりそんな提案を始めた。