S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。
「榎並ん家は豆腐屋なんだから、豆腐料理じゃないのか?」
全く評価などどうでも良さそうな戸澤くんが尋ねてきた。
「うーん。ホントは私もウチの自慢のお豆腐を使いたいけど……」
やっぱり来賓の方々に出すものだから、高級食材とかじゃないとダメなのかな。
けど、私にそんなお小遣いなどない……。
「ローランドに聞いてみりゃいーんじゃねーの?」
「そうだよ明里。最終評価にも繋がるカリキュラムだから、具体的なことは自分で考えてって感じだけど。でも来賓の方々のための料理だから、いいかダメかくらいなら、答えてくれると思うよ!」
ふたりに背中を押され、私はローランド先生の元へ駆けていった。
「ローランド先生!質問があります!」
「あんらまっ。なぁに!?ワタシのインスタグラムのアカウントなら極秘よ!?」
全くもって興味がないので安心してください。