S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


ローランド先生の陽気な声がマイクを通して響き渡る。


ローランド先生ならマイク不要でも問題ないと思うけど……。


そして、それを合図に、舞台の袖から優雅に歩いてステージの中央へと降臨するのは、我が学園の姫と王子。



今日一番の歓声が起きた。



───青薔薇のプリンスとローズクイーン。



こんな夏の暑い日でも、ふたりだけに与えられたその白いブレザーはとてもよく似合っていて……。



誰が見ても眩しくて、その姿は輝かしい。


ローランド先生からマイクを受け取ったのは、椿ではなく撫子様だった。



「本日はこのような歴史ある祭典にて、わたしくの婚約を発表させて頂けることを、光栄に思います」



胸を張って、顎を引いて、スピーチを始める撫子様を私は呆然と見つめた。



だけど、その瞳はホール内の全体を見渡したかと思った直後。

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