S級イケメン王子に、甘々に溺愛されています。


「それに、驚いたこともあります。猪突猛進型で、油田なんかをプレゼントしようとしたり、あの人には困らせられたけど。私なんかを頼って……食事仲間になろうと、声をかけてくれる人が出来ました」



ずっと、庶民だからと遠ざけられてきたのに、蒼ノ月様は正面からぶつかってきてくれた。



あのたこ焼き屋さん、次はみんなで行きたいな。


椿も一緒だと、嫌な顔をするかもしれないけど。


きっと、楽しいよ、蒼ノ月様も。



「私よりずっと女子力が高くって、それと同じくらい自意識過剰なところもあるけれど、温かい言葉をくれる先生にも出逢えたことは、生まれて初めてです……」



まだ、涙を流した時に差し出されたハンカチ
を返せてない。



ローランド先生の優しさは、少しお母さんにも似たものを感じた。


まだまだ教わりたいことが、山ほどあるんだ。




「前置きはよさないか?なにが言いたいというんだ」



私は、ラスボスを見つめる。


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