ワケありルームシェア
「緋山君、起きてる?」
「……起きてるよ。」
「髪だけ乾かそっか。風邪ひいたら大変だよ?」
「めんどくさい…………。」
でも、風邪ひいちゃうし……。
「哀川さんが、乾かしていいよ。」
「えっ!?私が?」
「そう……。動きたくない…。」
「わ、分かった!」
このまま話していたら、緋山君絶対寝ちゃいそう。これも人に触れるチャンスだと思って、頑張ろう。
緋山君なら大丈夫、大丈夫。

「……ねぇ、早く…。」
「ま、待ってね。」
私がソファーに座ってその足元に緋山君が座る。
あと少しで触れられる。手しか触ったことないのに、急で心の準備が………。
そ、そうだ!緋山君を猫だと思ってれば大丈夫、なはず。
「ひ、緋山君は猫、緋山君は猫、緋山君は猫、緋山君は猫………………。」
「僕、猫じゃないし………ふぁぁあ。……眠いんだけど。」
「よし!失礼します……………。」
そして、スイッチを入れる。風が吹く。
手を頭に乗せる。
「ぅわぁ、ふわふわ。柔らかい…。」
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