ワケありルームシェア
そして家に帰る。哀川さんも仕事の準備があるから一度各自解散してからまた学校付近の公園で集合だった。
「緋山君、行ける?」
「いつでも行けるけど。」
「そっか。じゃあ、行こ!」
笑顔で玄関へ向かう哀川さん。
その姿だけ見てると、視線が怖いとか、接触が怖いなんて誰ひとり思わないだろう。
きっと幸せな子なんだなって。

「あ、やっぱり雨だ。」
外は天気予報通り雨が降っている。
学校帰りに雨が降らなかったのは幸いだけど……。
それにしても……。
みんなが来る中、働いても恥ずかしくないのか。
周りのみんなが自分のことはなさない中、自分の情報ばかり流してしまってもいいのだろうか。
僕はそうやって考えるけど哀川さんはきっとこういう考え方をしない。
とことんお人好し……。誰でも信用してしまうような人だね。
「はぁ。」
「あれ?緋山君疲れた?」
「いや、別に。」
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