ワケありルームシェア


風呂から出るとしっかりソファーに座っている哀川さん。
いや、毛布にくるまって寝ているのかもしれない。
「哀川さん、起きて。」
「……ん、ひ、やまくん?」
「風呂行ったら?」
「うん…。」
さっきよりも元気がない。何かボーッとしている。
「大丈夫なの…?」
「なんか、フワフワする。」
立てたはいいけどフラフラしている。すぐ倒れそうだ。もしかして風邪?
「哀川さん、手貸して。」
「えっ……!どうしたの……?」
「熱があるかもしれないでしょ。」
「ないと思うけど…………。」
ゆっくり哀川さんが手を乗せる。
_______________熱い。
毎朝、握手してるからいつもと違うと分かる。やっぱり哀川さんが先に風呂に行ったほうが良かったんだ。

「哀川さん、いつから体調悪かったの。」
「…朝は少しだけ、おかしいかな、くらいだった、から気のせいかなって……。」
朝から?
「早く言ってくれないと困るんだけど。」
「ごめんなさい…。」
「いや、怒ってるわけじゃないけど。」
僕、看病なんてしたことないんだけど。
弓景先輩とか呼ぶわけにもいかないし、澄は嫌だ。雨宮さんも僕と哀川さんが同居してることを知らない。

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