無気力王子とじれ甘同居。
【side 祐実】


ガチャ


「ただい────」


「松下くんのバカっっ!!!」



玄関で帰ってきた松下くんにいきなりそう怒鳴る。



「…はぁ?…何怒ってんの。もう更年期?」



久しぶりに話したのが、お互い悪口でどうもピリピリとした空気が流れる。



「大貴に…大貴にどうして言っちゃったの?私と住んでるなんて…」


「はぁ…そのこと?もうずっと前の話じゃん」


松下くんはめんどくさそうにそう言ってから、キッチンの冷蔵庫へと向かっていく。



この態度が本当に腹が立つ!


「どうして言ったの黙ってたのよ!」


「どうしてって、いうことでもないでしょ」


「言うことだよ!」


「なんで」


「なんでって…それは…」


「俺は彼のために言ってあげたつもりだよ?現にそのおかげで、祐実に告白したんだし」


「じゃあ…松下くんが大貴を煽ったの?」


「煽ったって…言い方悪いな〜。親切だよ、親切」


「…意味わかんない!そんなの頼んでないし!大貴と幼なじみじゃいられなくなったの松下くんのせいだから!」


「はぁ?何それ、人聞きわりー。祐実たちはもともと偽幼なじみじゃん」


ミネラルウォーターをゴクッと飲んで喉仏を動かした松下くんが横目で私を見る。


その顔にちょっと胸を鳴らす自分がムカつく。


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