エリート上司の過保護な独占愛
――カランコロン
「遅い時間まですみませんでした」
裕貴の声に、店主夫妻はニコニコと笑顔でふたりを店の外で見送る。
「よかったね。紗衣ちゃん」
奥さんに背中をポンポンと叩かれた。閉店後のお店で号泣してしまい迷惑をかけてしまった。
「あの、ありがとうございました」
謝罪よりも、お礼を言いたいような気がして紗衣は思うまま口にする。それを聞いたマスター立ちの笑顔を見てそれで正しかったのだと思う。
「次はふたりでいらっしゃい。ことに君は――」
「コーヒー派です」
裕貴の言葉に「結構、結構」とうなずくと、手を振って見送ってくれた。
「では、失礼します」
裕貴が大きな手でしっかりと紗衣の手をにぎると、歩きだした。紗衣も頭を下げて裕貴の隣を歩いた。
「さて、どうする? 今日の予定通りに進めていいのか?」
「はい。なんだか、面倒なことになってすみません」
本来ならば、楽しいだけの時間をすごしてたはずだ。それが、色々と考えてしまう沙衣のせいで時間もずいぶん遅くなってしまった。
「ダメだって言われても、連れて行くけど。俺だって沙衣と過ごすのすごく楽しみにしてたんだからな」
「ごめ――」
謝ろうとした瞬間、唇に裕貴の人差し指が触れた。
「謝らない。何も悪いことしてないんだから。それよりも俺だって〝ありがとう〟が聞きたい」
裕貴の言う通りだ。自分に自信なくてすぐに謝ってしまう。そんな自分を変えたい。「誕生日、一緒にお祝いしてくれて、ありがとうございます」
満足そうに裕貴が笑う。つられて沙衣も笑顔になった。
「遅い時間まですみませんでした」
裕貴の声に、店主夫妻はニコニコと笑顔でふたりを店の外で見送る。
「よかったね。紗衣ちゃん」
奥さんに背中をポンポンと叩かれた。閉店後のお店で号泣してしまい迷惑をかけてしまった。
「あの、ありがとうございました」
謝罪よりも、お礼を言いたいような気がして紗衣は思うまま口にする。それを聞いたマスター立ちの笑顔を見てそれで正しかったのだと思う。
「次はふたりでいらっしゃい。ことに君は――」
「コーヒー派です」
裕貴の言葉に「結構、結構」とうなずくと、手を振って見送ってくれた。
「では、失礼します」
裕貴が大きな手でしっかりと紗衣の手をにぎると、歩きだした。紗衣も頭を下げて裕貴の隣を歩いた。
「さて、どうする? 今日の予定通りに進めていいのか?」
「はい。なんだか、面倒なことになってすみません」
本来ならば、楽しいだけの時間をすごしてたはずだ。それが、色々と考えてしまう沙衣のせいで時間もずいぶん遅くなってしまった。
「ダメだって言われても、連れて行くけど。俺だって沙衣と過ごすのすごく楽しみにしてたんだからな」
「ごめ――」
謝ろうとした瞬間、唇に裕貴の人差し指が触れた。
「謝らない。何も悪いことしてないんだから。それよりも俺だって〝ありがとう〟が聞きたい」
裕貴の言う通りだ。自分に自信なくてすぐに謝ってしまう。そんな自分を変えたい。「誕生日、一緒にお祝いしてくれて、ありがとうございます」
満足そうに裕貴が笑う。つられて沙衣も笑顔になった。