エリート上司の過保護な独占愛
「でも、……ちょっとショックかな」

「えっ?」

「だって、沙衣は俺の気持ちが信じられなかったってことだろう?」

「いえ、違います……そんなわけじゃ」

 慌てて否定するけれど、裕貴は取り合ってくれない。

「心外だなぁ。俺の愛が沙衣に伝わっていなかったってことだろう?」

「だから、違うんですってば」

 必死になる沙衣を見て、裕貴は熱っぽい視線を向けた。

「いや、俺の責任だ。だから……」

「きゃっ」

「ちゃんと今から、わからせるから」

 裕貴は沙衣を軽々と抱き上げると、歩き出した。

「あの、課長?」

「ん?」

「わからせるって……あの、具体的には?」

「ん? 知りたいの? 沙衣も言うようになったね」

 たどりついた場所は寝室のベッドの上で、尋ねなくてもこれから何が起こるのかわかる。

「俺の気持ちが理解できるまで、たくさん愛してあげる」

「あの、たくさんって……?」

 参考までに聞いてみた。

「そんな短時間で伝えられるわけないだろ? 朝までかかっても無理なら、明日もあるから」

「えっ……んっ」

 驚いた沙衣だったけれど、言葉を発する前に裕貴によって唇がふさがれた。だんだんと熱く激しくなっていくキスに、翻弄されはじめると裕貴のこと以外考えられなくなってしまう。

 そして彼の宣言通り、空が白み始め沙衣が眠りにつくまで、裕貴による愛の享受はやむことがなかった。

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