風の旋律
他の子供たちの話を聞くと、僕は義父母に本当に愛されているのか、わからなくなった。
放課後に遊びに行く子供たちを見て、帰ってピアノを弾かなくてはならない自分が哀れに感じた。
自分は皆とは違うんだと、失望もした。
“あの子が可愛い”
“あのアニメが面白い”
そんな会話にも入っていけない。
ピアノを弾くと、
“すごい”“かっこいい”
とか言って近づいてくる子たちも疎ましく感じた。
“皆は僕を見ていない。
見ているのは僕のピアノだけだ”
それからは、ピアノさえ疎ましくなってしまった。