御曹司の蜜愛は溺れるほど甘い~どうしても、恋だと知りたくない。~

「ありがとう」

笑ってうなずいた。

「で、今からなにするの?」

ゆずがワクワクした目で鶴田を見あげる。

「まずはこれで遊ぼうぜ!」

鶴田が待ち合わせ前に買って来たらしい、おもちゃのバドミントンセットを取り出した。

「わ! バドミントン! やるやる!」

目を輝かせてゆずはその場にぴょんぴょんする。
アクティブな彼女は体を動かす遊びが大得意らしい。

「大丈夫?」

そこで鳥飼が気遣うように早穂子の顔を覗き込んできた。

「え?」

なにが『大丈夫』なのだろう。
具合が悪そうに見えたのだろうか。

意図がつかめず首をかしげると、

「かわいい服着てるから」

と、鳥飼がまじめな顔で口にした。

ワンピース姿の早穂子に、気遣ってくれたらしい。

(鳥飼さん……いい人だな)

「あ……うん。大丈夫だよ」

笑ってうなずくと、鳥飼は「よかった」と眼鏡の奥の目を細めた。
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