御曹司の蜜愛は溺れるほど甘い~どうしても、恋だと知りたくない。~
意気込む早穂子に、始が唇を少しだけ尖らせながら、拗ねたようにささやく。
「だけど俺は一緒に住んでもいいんだけどな~。そのために広い部屋借りたんだし」
「ふふっ……。でも私、まだ山邑リゾートで働いていたいので」
さすがに自社の副社長と同棲する勇気は、早穂子にはない。
ゆずには話しているがそれだけだ。
そこはきっちり分けておきたかった。
「だよねぇ……はぁ。真面目だなぁ、君は」
始はうんうんとうなずいて、
「まぁ通い愛っていうのも、風流だよね。君の部屋の小さなベッドも、使い方によっては趣があるよ」
始は意味深にくっきりした二重の目を細めて、早穂子の耳元にささやく。
「何度も壁に頭をぶつけて、俺も学んだし?」
彼の言葉に、壁に手をついて早穂子を抱いた、今朝の始の姿が蘇る。
最中は興奮して理性が吹っ飛んでいるのだが、思い返すとやたらいやらしいし、恥ずかしくてたまらない。
「もうっ……!」
早穂子は一気に顔を真っ赤にして、始の胸元をグーで叩いていた。
「あははっ!」
始はケラケラと笑って、機嫌を取るように早穂子の肩を抱き頬を寄せる。