浅葱の贖罪
「かっちゃん、笑うなんて酷いぜ。おらぁ、急いで池田屋に駆けつけたってのになぁ。」

声がした方を見ると、歳がいた。

「歳よ。勿論、感謝しておるぞ。後処理はお前の手柄だ。」

歳は少し嫌な顔をした。

「フンッ。皮肉をいうとはな。
でも、かっちゃん、よく持ちこたえてくれたよ。
ここはまるで地獄絵図じゃねぇーかよ。
ここまでするとは、まともに、極楽浄土には行けねぇーな。」

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