【続】清華魔法学園〜未来選択編〜











だけど前の世界とほんの少し違うだけでこの世界はお兄ちゃんの言う通り〝幸せな世界〟なんだと思う。







争う者達もいない。



反逆組織なんてもちろんいない。






全員が幸せで確かに笑っている。







世界の真相を知った今でもこの世界は偽りであると私はバッサリ切り捨てて否定することが出来なかった。





何よりここは私が生きるはずだった新しい幸せな未来の世界かもしれないから。








「紗久ちゃ〜ん?おーい、紗久ちゃ〜ん?聞いているかなぁ?」






「……っあ、え…と……」






「質問に答えて欲しいんだけど?」








苦笑いで瑞希先生に声をかけられて現実世界に思考が引き戻される。






こんな時に限って当てられてしまった!







「す、すいません、聞いていませんでした……」







この状況で言い訳なんて出来るはずもなく、素直に私は頭を下げる。






うぅ、すみません。



考え事してました。







「全くもぉ、紗久ちゃんはー。最近心ここに在らずだよ?もうすぐ学期末だし、話ちゃんと聞いてね?」







そんな私を見て瑞希先生は困ったように笑いながら先生らしく私に軽く注意をした。






本当にすみません。



大事な時期なのに。












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