【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
すぐ目に入ってきた光景に声を上げる。
私だけなら何とか体勢を整えて着地くらいはできる。
が、今の状況は私だけじゃない。
下には何度も言うが初等部の生徒。
………このままでは確実に下の子はこの脚立の下敷きになって怪我をしてしまうだろう。
「ふんぬっ」
ガッ
考えるよりも先に動いたのは体。
脚立から落ちながらも右足を何とか倒れる脚立に引っ掛けて軌道修正を行う。
「よしっ」
そして見事に初等部生徒から軌道が逸れた脚立を見て笑顔を一つ。
やってやったり。
さすが、紗久、魔法なんてなくても何とかなるね。
こういう時は本当に自分の運動神経の良さに鼻が高くなる。