ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

料理教室だとこっちがお金を払って教わるんだもんね。


そう考えると、タダで教わっているようなもので、これって実は結構お得なことかもしれない。


最初は嫌々だったけど、今は悪くないかなと思える。


味噌汁が出来上がる頃には、崇さんが並行して作っていたきんぴらごぼうも完成した。


「よし、あとは卵を焼くか。茜は大根をおろしてくれ」


包丁で危なっかしくも大根の皮をむき、おろし金でおろしていく。


崇さんは卵を割り入れたボールにお出汁の残りと醤油も入れ、かき混ぜた。


それを熱した卵焼き器で焼いていく。


焼き色もなく綺麗に巻いていくさまは、思わず大根をおろす手を止めて見惚れるほどだ。


自分には到底、真似できそうにないことはわかった。

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