旦那様は甘くて意地悪



結婚式当日の朝、直樹さんが私の実家に迎えに来て、まず一緒に婚姻届を出しに行った。


これで直樹さんの本当の妻になったんだと実感した。


だけど今から結婚式が控えているし、何だか緊張してきた。


結婚式場に着いて控室に行き、私はメイクや髪の毛をセットしてもらっていた。


全ての準備が終わり、控室がノックされた。


「時間になりましたので、チャペルの方へ移動します」


「はい」


私を案内してくれるのは幼なじみの彼女だ。


ドレスの裾を持ってくれているが、前回の恐怖が蘇る。


「あの時にあなたさえ居なくなれば良かったのに……」


後ろからそう言われたと思ったら、トイレに引きずり込まれそうになった。


口元を強く抑えられた為に、上手く声が出せない。


「あんたが逃げたって事になれば、結婚式も中止になりそうだし、あの日私が別れろって言ったのに言う事を聞かないあなたのせいだからね」


力に負けそうになり、トイレの中に押し込まれる寸前だった。 


「おいっ!!」


そう声がして私も彼女も動きが止まる。



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