雨と桃
おそらく今自分の顔は真っ赤になっているだろうと雨音は思った

あのふわふわとした栗毛
溶かしたマシュマロのようなふにゃっとした笑顔
甘い子猫のような声
守りたくなる小柄な身体

あの心臓の高鳴りは恋によるものだろうと理解するにはそう時間はかからなかった

まさか自分が一目惚れをする人間いやまさか同性に恋をするなんて思ってもみなかった雨音は一気に混乱し始めた

とりあえず教室に行こう
さっきの出来事に混乱しながらもモタモタと自分のクラスまで歩き始めた
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