黒桜~サヨナラの前に~


「……お前ら、いい加減にしろ。」



恋蘭が勝手に切れているなか、低く殺気の籠った声が聞こえた。



「……連?」



瞳に静かな怒りを抱えて、恋蘭をしっかり見据えてる。



「それはこっちのセリフだ。……刺しでの勝負だ。」



洋も黒桜を見据える。



「……分かった。」



「下がっててね。」



ルルに言われて、恋蘭の倉庫の端に寄った。



連対洋。



秋対孝。



優良対楓。



剣磨対海。



ルルはあたし達と一緒に戦いを見る。



最初は全員間をとって相手を探っているように感じる。



それから六分ぐらいたったところで剣磨が飛び出した。



それを合図に皆が動き始める。



殴ったり、避けたり、殴り返して避けられたり。


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