イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



木の実は、B.C.squareTOKYOの正面玄関の前に立っている。
実は、モナンジュで働くようになるまでは、このビルの存在すら知らなかった。
オーナー夫妻によれば、世界の富豪達がこのビルに集まっているらしい。
なおさら、この間までの私には、全く縁のない世界だった…


「今日は土曜日だから夜でも人が多いな」


木の実は、緊張しながらジャスティンの後について行く。
ジャスティンと同伴という事は、通りすがりの人達も木の実をセレブだと思うはずだ。
そう考えるだけで、ウキウキ感が半端なかった。


「今から行く店は、俺の会社の奴らにとってはたまり場みたいな所で、スタッフともすごく仲がいいんだ。
ま、でも、今日は土曜日だから、会社の人間は来ないけど、スタッフの皆はきっと優しくしてくれると思う」


ジャスティンは、エレベーターに乗り込むと54階のボタンを押した。


「イケメンエリート軍団の方々は、今日は来ないんだ…
ちょっとだけ見たかった気もするけど」


ジャスティンは木の実を見て笑った。


「会わなくていいんだったら会わない方がいいと思う。
確かにイケメンでエリートな奴らだけど、かなりの変人だから」


イケメンでエリートで変人??
ヤバい、なおさら会いたいんですけど…


「着いたよ」


木の実はエレベーターを降りた途端、子供の時に初めてディズニーランドに行った時の高揚感とワクワク感を思い出した。
特に、エントランスは暗くてプラネタリウムのようで、スペースワールドの雰囲気によく似ている。


「ジャスティン、その扉を開けたら、ジェットコースターなんて事はないよね?」














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