秘書と野獣
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「あっ…もっ…やぁっ…!」
「いやじゃねーだろ。こんなになって。俺が欲しくてたまらないんだろ?」
「やっ…!」
「でもまだだ。もっともっとグズグズに溶けて、お前が全てをさらけ出すまではまだやらねーよ」
「あ、あっ…!」
信じられないほどにドロドロになった私に熱をもった何かが触れる。
その先にある男と女の営みを想像するだけで、私のそこはさらに溶けていった。
欲しい。早くそれが欲しい。
そう思うのに、まだ心のどこかで本当にこのままでいいのかと思う自分がいる。
「ふっ、まだ考え事する余裕があんだな。だったらそうできなくするまでだ」
「あっ…? あぁーーーっ!!」
そう宣言すると、彼はその言葉通り思考がショートしてしまうほどに私を追い詰めていった。
手で、舌で、言葉で。
彼の全てで私の理性を剥ぎ落とし、経験したことのないような快感が全身を駆け巡っていく。
自分の体が自分のものじゃなくなっていくような感覚が怖くてたまらなかった。
それでもそれ以上に私の中を埋め尽くしたのは、この男に全てを貪り尽くされたいという、女としての本能だけだった。
ただただ彼が欲しい。
快楽を与えられるごとに、それが溢れそうなほどに膨れ上がっていく。
そうして限界値を超えたとき____
「お願いっ…欲しい……欲しいのぉっ…!」
気が付けばほとんど泣きながら懇願していた。